hurricaneくん盆栽日記Vol.8
黄砂と花粉で眼と鼻と眼がないなったので初投降です。
あらすじ
前回はとりあえずエキパイ装着に成功したもののネジ径からの規定トルク算出を間違えるという脳筋ゴリラプレイをやらかしてしまったんでやり直そう、って感じでぇ…
……
ッスゥー……
まぁまだボルトが折れたりしてないだけ救いはあるんで色々やってみよう。
なんでもとりあえず物は試し、そういうことよ(ぺ)
スタッドボルト交換
そんなこんなでスタッドボルトくんが限界を迎える前に交換しておこう。
スタッドボルトってのは早い話が頭の無いボルトで、ネジ部でエンジンとエキパイを締結するための部品。
んでこれが規定トルク以上で無理やり締めようものなら曲がったり歪んだり酷いと折れたり、一見大丈夫でも走行中の振動と熱膨張で「パキッ」と逝ったりするんで安全マージンを取って変えておこう。
そういえば金属って高温←→常温みたいな環境で噛み合わせてると抱きついたり焼き付いたりして外しにくいらしいんですよ。
30年モノ、よく回り熱くなりやすいエンジン、何も起きないはずもなさそう…なさそうじゃない?(戦慄)
そこでこれ、これを使う。
最 終 兵 器 ラ ス ペ ネ
こいつは所謂潤滑浸透材で、錆び付いたり抱きついたネジを緩めやすくしてくれるスグレモノ。
色々調べたらよく見かけるCRC(クレ)5-56と比較して圧倒的に浸透しやすいとかなんとか
あ、潤滑とは書いてあるけどこの手のはゴムパッキンを傷めたりするんでシールチェーンなんかに使うのは御法度。ダメ、ゼッタイ。
あくまでネジを回すための一時的なものと捉えよう
次にこれとこれ
スタッドボルトリムーバーとセッター
その名の通り外すやつと付けるやつ。
ダブルナット法でどうにか付け外しは出来ないこともないけど手間と時間は掛かるしネジ山は潰れるしで良いことがあまりない。
それだったらこうした専用治具を用いて楽チン作業に興じた方が精神的にもネジにも良いと思うのね、緊急時はやむ無しだけど。
とまぁこんな感じで使えるものは使ってみよう
俺は安全に楽に交換したいんだ。
ボルトは殆ど怪しい状態だが、とりあえず俺はそこそこのボルト8本抜いて下山するぜ(サイコロステーキ先輩)
ホンダ純正部品
スタッドボルト(6×22 92900060220E)×8
ナット(9405006000)×8
HND△の純正部品くんを発注。モノタロウで入手できる
CBR250R(MC19)とホーネット250で該当部品をいろいろ検索した結果合致したので使えるだろうと踏んで発注。
プラグキャップといいボルトといい案外共用部品があってとても助かる
今回使ったもの
・T字レンチ、ラチェットレンチ
・ソケット類工具
・エクステンションバー
・トルクレンチ(11.8N-m対応品)
・スタッドボルトリムーバー
・スタッドボルトセッター
・ラスペネ業務用
・カッパーグリス
・液体ガスケット
・ガムテープ、適当な布
以下、作業手順
1.下準備
2.スタッドボルト外し
3.スタッドボルト取り付け
4.エキパイ装着
1.下準備
先ずはマフラーを前回同様に外す。
スタッドボルトのナット、右側タンデムステップ-マフラー間固定ボルトを緩める
外す前にマフラーが傷つかないよう養生したりエキパイが自然落下した時の保険でエキパイ下にウエスか雑巾を敷いておくと吉。
この時にエキパイのフランジを外すのだけれど、やはり規定トルクをオーバーして締めた影響だろうか?ボルトが歪んでいてどうにもフランジが外しにくい。
前回外す時はちょっとコツが要るかな程度だったが今回は明らかに渋い
ボルトに油を塗ってフランジを外しどうにかなったけどやっぱり規定トルクって大事だね、ちい覚えた(愚者は経験に学ぶ)
エキパイを外したらエンジン排気穴を養生してからスタッドボルト取り付け部にラスペネを複数回しゅばしゅば吹き付けて一晩寝かせる。
これですんなり外れてくれるといいが…さてどうなるか…
2.スタッドボルト外し
日を跨いでラスペネが浸透してると思うんでスタッドボルトを外そう。
ラチェットとエクステンションバー、スタッドボルトリムーバーを組み合わせて緩めるが、抱きついてる可能性を考慮して力みすぎない程度に緩めていく。
リムーバーはリムーバーを左へ回しながらボルトへ噛みこませていくと内部ローラーが動いてだいしゅきホールドで共回ししてくれるスグレモノ。
ちょっとの力でぐいぐい回せるしリムーバー内部のテンションが解除されればローラーが緩み直ぐにボルトと着脱できる。
しかし急に思っくそ力を入れて回そうとするとこのパターンって折れそう…折れそうじゃない?
まぁラスペネと専用治具の助けもあってなんてことはなかったんですけども(圧倒的頭脳プレー)
リムーバーとセッターはボルトに噛み合ってるネジ面積が広い分安定して回せるんだろうなぁ
抜けたボルトがこれ。
仮に30年経っていると考えてもちょっと綺麗めなんでもしかしたら一回変えてるかもしれない
もともとマフラーそのものも綺麗めだったし純正品を前オーナーが取り替えた可能性もある。
締結トルクオーバーのツケで微妙に曲がってるしそらフランジ外れないのもそうよ
いやぁやっぱ治具とトルク管理って大事だね…
3.スタッドボルト取り付け
取り付け前にエンジンのスタッドボルト雌穴をパーツクリーナーとクリーナーに浸した綿棒で綺麗にしておく
これをしておかないと残った潤滑浸透材でスタッドボルトが回っちゃうかもしれないから念入りにやっておこう。
綺麗にしたら新品ボルトをセッターとレンチを使ってある程度ねじ込み、そこからトルクレンチを用いて規定トルクで締める。(11.8N-m)
セッターはリムーバー同様ボルトに噛ませて共回しするけど、こっちは右に回す。リムーバーは前述のとおりカラクリチックだけどこっちはネジが切ってあるだけの単純設計でひじょーにわかりやすい。
その代わり良くも悪くも緩めないと外せないけれど。
その構造上セッターをいちいち外すのはちょっと面倒なんで、レンチである程度(ハンドルが重くなるくらい)まで締めたらレンチとトルクレンチを差し替えてそのまま規定トルクまで締めこむと楽ちん。
個人的に緩まないか心配だったんで、エンジンにねじ込む部分にうすーーーくネジロック材を付けておこう。
それと逆にエキパイ側はカッパーグリスを塗って一応ナットが固着しないようにしておく
今のところはマフラー変える気は無いけど念のためね?
4.エキパイ装着
ここも念のためエキパイ接続部にうすーく液体ガスケットを塗っておく
金属ガスケットはまぁ交換しなくても大丈夫だろう、変えたばっかだし。
フランジを嵌めてからナットを均等に締め込む。
やっぱり新品のボルトだとフランジがすんなり嵌まったんで歪んじゃってたんだなぁ…
ここもラチェットレンチである程度まで締めてからトルクレンチで規定トルク締め(11.8N-m)
かるーく試走してみたけれど排気漏れはなさそうだしボルトナットも緩んでいるようにない。まぁ大丈夫でしょ(安堵)
これで今度こそ工事完了です…
締め付けトルク管理には気を付けよう!